2011年3月23日水曜日

ケネディ・スクールでのセミナー

お昼に医学部図書館主催のメディカル・データベースの講習に参加した後、
ハーバードの政治・行政大学院であるケネディ・スクール(HKS)にて、
昨夕はセミナーに出席しました。

栗原先生(HKSフェロー)
―震災に対する初動は非常にスムーズに行った
―ただし、24時間経過後の混乱が目立った

Dr. Golay(MIT)
―先週のMITのセミナーでもヘッド・スピーカーを務めた
―日本の原発は誘致の難しさを反映して一か所に発電機を集中させる
―カナダで1か所の発電所に8基あるのが最大だが、発電量は日本より少ない
―中国にある1か所を除いて、すべての原発はプラグイン電源を使用している
―今回の福島原発の問題で、原発の設計上の脆弱性が明らかになった
―放射線性セシウムなど放射性物質は半永久的に残る
―Clean upをどうするか、10年以上は時間がかかる、費用も予想を超えて膨大になる
―電力不足への対応は今後の課題
―左派の原発への反発をどうコントロールするかは米国にとっても問題に

土田先生(関西大学)
―文化圏の違い:東北地方は日本の伝統的な農村地域
―東北では外部とのコミュニケーションが寸断、efficacyも低い
―東京では「自分のことは我慢しないといけない」という意識が広まる
―仮説1:日本人の「平等思考」
―仮説2:被災者はまだ現実を受け止める心理的な段階に至っていない
―仮説3:自然との一体感、受け身の考え方
―原発問題に対しては、時計の針は元に戻せない、政府・東電発表を信じるスタンス
―原発問題に対する過剰反応が長期的な経済的被害、差別を生じる
―まだ問題は始まったばかり、今後の影響は深刻

Dr. Herman B. "Dutch " Leonard (HKS&HBS)
―9.11の際は世界中が自分はアメリカ人だと思った、現在は世界の心は日本とともにある
―日本のこれまでの災害に対する備えによって、死傷者は想定よりも少なくて済んだ
―原発の被害は現在のところ、実際はコントロールされている
―中央集権的なシステムは情報集約・対応が困難
―分権化した先decentralized pointでも対応できるのが望ましいが、末端が最も被害を受けている
―greater amount of ingenuityが起こると考えられる
―将来の見通し:非常に長期で我慢強い復興努力が求められる
―"acceptance without defeat"(敗北なき受容)を目指すべき
―今後は分権化した危機対応体制の構築が必要
Q1:東北地方の人々の「疎外感」と、関東・関西地方の反応
A1(土田教授):そもそもの文化が違う、東北の人々の性格は静かでおとなしい

Q2:復興する際の経済成長モデルについての再考、特に首都圏への人口・経済の集中
A2(Dr. Leonard):災害への対応をdecetralizeすることを主眼に置いていたが、経済
21世紀になって死傷者が増えたのは人口が高リスク地域に集中していることが背景にある

Q3:復興への期間と対応
A3(Dr. Leonard):日本は備えがあった、また人々の準備もできている
9.11の後に株式市場の回復には最低30日かかるとみられたが4日で復興

Q4:日本の原発の設計構造に問題があったのでは
A4(Professor Golay):日本の原発はactive safety feature電力を使って資材・物質を動かすことを前提としている。2つ建設中の原発があるが、これから設計の変更が予測されるが、コストとの兼ね合いが問題となる

Q5: 情報のフロー(地方政府、企業、中央政府)
A5(土田先生):地方政府も影響を受けて情報の統制が取れなくなった
(Dr. Golay):情報フロー。東電への怒りには、第三者としては理解に苦しむ
(Dr. Leonard):high level of novelty、
(栗原先生):まだ政府も東電も学習段階にある

尚、このセミナーでは、田村耕太郎 前参議院議員と隣席でした。
田村さんは、本日のライシャワー研究所のセミナーでスピーカーとして参加されます。
財政負担、施策方針についてお話を伺いたいと思っています。

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